こころのアルゴリズム、私にもください

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バーチャル発達障害者のおかしな人工知能論

ADHDの私がずっと続けたいと思った事務仕事

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こんにちは。ベテラン発達障害者のなもなです。
ブログやTwitterをはじめて「もしかしたら私のなんてことない経験がだれかの役にたつかもしれない」と思いはじめました。

それをたしかめるため、今回は、発達障害の診断がつく前から私がたまたま従事していて、天職だと思っていた ある仕事について記録してみます。

 

発達障害を抱えていて、かつ仕事の選択になやんでいる方へのおすすめは、

お客様と直に接することのない立ち位置

・「お金をいただく」より「お金を支払う」立ち位置

です。

あなたの参考になれば、なもな、とってもうれしいです!

 

 

あらゆるモノの管理をする仕事

ある組織で 私は ちまたで言われる「用度管財」「物品管理」「仕入れ」の業務をすべて含んだような仕事をしていました。

使命は「修繕費」「消耗品費」などの予算を管理しつつ、直接部門(業務が直接利益にむすびつく部門)のモノに関するあらゆるニーズを最大限に満たすことです。

 

とはいうものの、実際は何でも屋さんみたいなはたらき方をしていました。

トイレットペーパーの管理もしていたので、当時はドラマ「ショムニ」の主人公になったつもりで日々を過ごしていました。

 

「物品管理」について くわしくはこちら▼▼▼

物品管理の「物品」って何? 在庫管理と違うの?|ITトレンド

 

では、仕事の基本情報を整理してみましょう。

業種:とあるサービス産業

雇用形態:正規雇用

所属: 総務

業務内容:あらゆるモノ(建物/備品/被服/資材/消耗品など)の管理

かかわる人:

1位 取引先の担当営業さん

2位 社内の現場の方(営業所などでお客様に接する仕事をされている方)

3位 直属の上司

 

そして、この仕事が天職だと感じた私の性質

ミスが多い

・飽きっぽい(つまり定型的なルーチンワークが苦手

・ウェイウェイするのは好きではないが、基本的には人が好き

・自分の名前で仕事がしたい/感謝されたい

といったものです。

これらの中にあてはまるものが3つ以上あれば、あなたもこの仕事が適していると思います。

 

物品調達業務の流れ

1:月ごと、勘定科目ごとに予算をたてておく

2:あらゆる部署からモノに関するニーズが届く

3:ヒアリングと市場調査をして、購入にむけ動けるかどうか判断する

4:高額のモノは見積もりをとり、購入先を選定し、稟議書(りんぎしょ:権限を持った人に購入のお伺いをたてる書類)をつくる

5:購入許可がおりたら発注し、納品について打ち合わせをする

6:納品確認をしたら、社内システムに支払い情報を登録する

  ※実際の支払い業務は経理の担当者がしてくれていました

 

購入するモノは ざっくり分けて

在庫品(倉庫や現場に常に一定量おいておくもの:レストランにおける紙ナプキンなど)」

非在庫の定番品(決まった品番のモノだが大量の買いおきはしない:インクカートリッジなど)」

随時購入品(単発で必要になったもの)」

があります。

 

このうち、「在庫品」と「非在庫の定番品」は切らすことのないよう発注すればいいので、簡単といえば簡単です。

おそらくこれからは自動化される業務だと思われます。

 

「随時購入品」の中で高額のモノは、上記1から6の手順をすべて踏む必要があります。

私は常時5~10くらいの案件をかかえていました。

 

修繕業務

手順としては「物品調達業務の流れー随時購入品」と同様です。

ただし、修繕は物品調達よりスピーディに動く必要がある案件がほとんどです。

現場の業務がとどこおらないよう、優先順位を入れ替えながら対応する必要があります。

 

契約管理業務

機器などのレンタル/リース/保守点検など。

これらに関する業務の特徴は、

・契約書の作成:独特の表現があるので、外国語だと思って取り組む

・契約書の保管:紛失せず、すぐに取り出せるようファイリングしておく

・日程調整をていねいに:停電をともなったり業者さんが現場に入る場合は、入念な日程調整(場合によっては作業完了まで自分も立ち合い)が必要

 

その他の業務

担当者が決まっていない相談事は、すべて私のところにやってきました。

だから、なんでもやりました。

着任して最初におこなったのは「蜂の巣の駆除(の依頼)」でした。

結果的には度胸がついたし、様々なプロフェッショナルの仕事を目にすることができました。

 

 モノの管理の仕事がADHDに適している点

お金は「いただく」より「支払う」方がミスをカバーできる

この点は、語弊がないよう注意しながらお話します。

もし、やむを得ない事情でADHD傾向のある方がお金を扱う業務につかなければならないとしたら。

・お金をいただく立ち位置

→過不足ともにミスは許されません。

 特に、あとから判明したらリカバリーが大変です。

・お金を支払う立ち位置

→取引先がすぐに金額を確認してくれます。

 もし過払いだったら、返金してもらうか 次の月の支払にあててもらえることがほとんどです。

 もし不足があれば、追加で支払えば(場合によっては翌月扱いにはなりますが)おさまります。

 いずれも 日頃の取引の信用がなせるわざです。

 

 ただし、やりすぎは禁物。

 取引先の状況を想像できないのなら、この仕事はやめた方がいいです。

 そして、事務員としての社内評価も下がる一方でしょう。 

 その他の利点

イデアや過集中を活かせる

・非ルーチンワークなのであきない

・バックヤードなので机上が多少散らかっていても問題ない(整理用品を駆使し、書類はなくさないように!)

・取引先の担当営業さんと組むのは、社内サポート役と組むよりやりやすい

・決まった手続きをふんでいれば、トラブル発生時は決裁した上司にバトンタッチできる

モノの管理の仕事の注意点

・仕事に就ける確率が低い(専従者は従業員300人に1人いれば十分)

・誠実に仕事をしようとすると、勤務時間が長くなりがち

・専門性が低いので、キャリアにつながりにくい

続けられなかった理由

 大変だけどやりがいのある仕事を、できればずっとやりたかった。

しかし、約5年で私はこの仕事から離れることになりました。

その大きな理由は、正規雇用ゆえ人事異動がさけられないことでした。

 

他の職種はどれもミスが許されないもの。

同じ組織に結婚したばかりの従兄弟がいた私にとって、できない職種に異動するのは恐怖でしかありませんでした。

 

就業3年目くらいで診断がつくも、その件で人事部と面談ができるまで1年かかりました。

そして異動先への配慮を求めるも、回答は否。

2018年から10年以上前の出来事です。

最終的には体調をくずし、退職にいたりました。

 

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さいごまでおつきあいいただき、ありがとうございます。

あなたの参考になれば、なもなはとってもとってもうれしいです!


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もっと吸収したいあなたは、こちらの記事をあわせてお読みください。

namo-na.hatenablog.com

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